大橋直久:自分を整える%
大橋直久(セミナー講師)のブログ
2017-10-20 大橋直久「庶民生活に根ざした初午祭」
初午は二月初めの午の日に行なう稲荷神社の祭礼です。

京都伏見の稲荷神社の祭神が、和銅四年のこの日にお降りになったので、縁日になったといわれていますが、もともと初午は、その年の豊作を祈った村のお祭りが原型で、稲荷信仰がむすびついたものです。

すなわち、稲荷は五穀を司る倉稲魂(うかのみたま)を祀ったものですが、その御食津神を三狐神と付会して、稲荷の神のお使いをするとの俗信から狐の俗称となり、狐の好物といわれる豆腐の油揚げでつくった鰭を、稲荷ずしと呼んでいるなどは好例です。

村の農作祈願に、稲荷信仰が結びついたこのお祭りも、近世以後は各種産業の守護神として、一般の信仰を集め、初午の早い年は火事が多いなどといったりして、人びとの日常生活に密着した行事となっていて、少年たちは境内で太鼓をたたいたり、狐の面をつけた一本棒にまたがって走ったりします。

大橋直久(ヒーリング講師)